日常でできる対策
自分自身の心をケアしたり、強くするのは、特別なことをするのだけが方法ではありません。日常生活の中で、いかに無理なく自然に自身の心をケアし、強くしてくことができるのか、という点はとても重要なポイントなのです。心理的な専門手法はもちろんありますが、今回皆さんにご紹介するのは、ごく当たり前の基本部分をご紹介致します。
まず、日常でできる対策の一つ目として、軽い有酸素運動をおすすめします。有酸素運動とは、その名の通り酸素を取り込みながら行う運動のことです。全力でダッシュしたり、筋トレのような無酸素状態で行う運動ではなく、あまり辛過ぎず、呼吸をきちんとしながら行う運動です。
主に、ウォーキングやジョギング、サイクリングや水泳など、あまり負荷は強くないが、続けて行える運動があげられます。その中でも一番おすすめなのは、やはりウォーキングでしょう。
毎日1時間もウォーキング時間をとらずとも、一日15分~20分ほどでも、効果としては高いです。それだけに時間をとって行うのが難しければ、仕事が終わって帰りの駅を1駅前で下車して、1駅分余計に歩いて帰るなど、日常生活の中で取り込む形が理想的です。
有酸素運動は、メタボリックシンドローム予防などに効果的だということで推奨されますが、実は体の面だけでなく、"心"の面にも良い影響を及ぼすことが、近年の研究でわかってきています。
日本ではあまりまだ馴染みがありませんが、欧米では、精神科や心療内科で、軽度のメンタル疾患の患者に対して、薬を処方するのではなく、"運動処方"を行っているクリニックもあるほどです。
それ以外にも、日常できる対策はあります。例えば、心身共にリラックスした状態に導き、蓄積したストレスを解消する、リラクゼーション呼吸法などもあります。一日の終わりに、布団に入り眠る前に、ゆっくりと腹式呼吸を意識しながら深呼吸を繰り返すだけでも、大変大きな効果が期待できます。
新しい何かを始めるのではなく、既に自分が趣味などで行っていることでも、もちろんOKです。体を動かさずとも、自分がそのことを行うことによって、ストレス解消できたり、リフレッシュできたりするものであれば、是非それを意識的に続けてください。大切なことは、"自分なりのメンタルケア"を、何か一つでも実践していくことなのです。